世界中のテック系企業が集う展示会のCES。2020年の今年も開催され、様々なブースが出展される中、特に注目を集めたのがNEONでした。

彼らのブースは瞬く間にSNSで拡散され、その技術力の高さに世界中の人が驚きの反応を示していました。まずはNEONのブースから見ていきましょう。

 

まるで本物!とSNSで話題になったデモムービー!

まずはNEONのブースに展示されたディスプレーを、SNSに投稿されたツイートと共にご覧ください。

 

 

https://twitter.com/sekiguchiaimi/status/1215146492253499394

 

 

CESを訪れたたくさんの人たちがNEONブースに展示されている「人口的に作り上げられた人」の姿に感動し、新しい時代の幕開けだ!と投稿していました。

確かにこのレベルの3DCGが自動で生成され、動いているのであれば、ものすごい技術力。どれだけ学習させればこれだけのレベルになるのかと、私も大きく胸を踊らせました。

 

 

NEONってどんな会社?

「NEON」はシリコンバレーにあるサムスンのTechnology and Advanced Research研究所のSTAR Labsが開発した、人工的にスーパーリアルな人間のアバターを生成する技術です。

本物の人間のように見せるだけでなく、動作や感情も再現して、より人間らしい表現ができるようになる、まさにSFの世界が現実になったかのようなリアルアバターを生み出す、それがNEONです。

 


確かにこれはすごい!AIで人間の顔写真を自動で生成するGenerated Photosや、指定した複数のキーワードから自動で記事を書いてくれるAIのArticooloなど、様々な驚くべきサービスが登場していましたが、まさかここまで来ているとは!

ブースを訪れた人たちは興奮したに違いありません。

 

 

実は本物の人間のムービーだった

数時間後、engadgetにNEONに関する記事が公開され、魔法が溶けてしまいました。

 

The early Neon videos which wowed everyone last week were fluid and realistic. But that was because they were really just videos of humans.

NEONが人々を驚かせたムービーは滑らかで本当に自然だった。なぜならそのムービーは、本物の人間だったのだから。

 

え?そうだったんですか?

実はブースにでかでかと展示されていたデモムービーの人間たちは、NEONによって人工的に作られた人の3DCGなどではなく、本物の人間の動画だったと言うのです。

 

 

夢から醒めた人たちの様々なツイート

CESを訪れている人たちからは、話題をかっさらったNEONに対して様々な意見が見られました。

 

 

 

 

 

 

https://twitter.com/Yasushi_1985/status/1215169091360542721

 

テック好きの興奮を返してくれ・・・とばかりにNEONのやり方に批判的な意見が多く見られました。CESのブースにガチ実写のムービーを展示するとはなかなか考えつきませんし、その場を訪れた人も、すっかり勘違いしてしまった格好となりました。

なんとも紛らわしい・・・

 

 

リアルアバターの未来は近い

今回のNEONは残念ではありましたが、本物と思えるくらいリアルなアバターが生成される未来はそう遠くないと感じさせてくれました。写真1枚から3DCGを生成する精度も益々高まってきていますし、今後、その進化は速度をあげていくことでしょう。

記憶や仕草、性格や表情をマスターしていくことで、人工的なアバターが人間味を増していくことは容易に想像ができます。人間の感情を読み取るアフェクティブ・コンピューティングの領域と組み合わさることで、アバターが私たちの感情に応じて、最適な表情や仕草、声かけをしてくれるようになるでしょう。

私たちはどこに行こうとしているのか。大親友や家族より、アバターの方が自分を理解してくれているとしたら、あなたは悩みを誰に聞いてもらいますか?誰に癒してもらいますか?

人間とは、社会とは、人生とは一体・・・

 

NEONのドメインが.lifeとなっているところも、なにやら意味深に思えてなりません。(ん、ちょっと考え過ぎ?もう寝ます)

 

 

 

予言が当たった方も。

 

 

NEONよ!今度こそ、テック好きを感動させる本物のDigital Human を見せてくれ!

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